僕はこうして失敗しました! 蕎麦の就職活動失敗記

内定は出たけれど

 昨年の秋から就職活動を始めて、先日ようやく内定が出ました。周囲の人間はとっくに就活を終えている時期にやっとのことで内定にありついたという感じで、絵に描いたような落ちこぼれです。ご心配いただいた方にはご迷惑をおかけしました。
 さて、せっかく一生に(多分)一度しかない就職活動を終えたことですし、感想というかこれから就職活動をする人へのアドバイス的なものでも書いていきましょう。とはいえ、内定をもらった途端に社会人ぶって、「就活ではこうするべきだ!」な志の高いアツい想いを投げかける系の文章は、僕は、そのー、好きではないのでー、ここは僕らしく後ろ向きに「これだけはやらない方がいいですよー……」な失敗例だけを書いていくことにしましょう。だいたいさー、1回や2回しか成功してないのに5個も6個も成功の理由が導けるわけないじゃないですかー。ていうかさー、そもそも成功体験から学べることなんてほとんどないんですよー。「これをやると成功する」なんてものがあるんならさー、今ごろみんな成功してますよー。でも「これをやると失敗する」は明らかにあるので、僕はそっちの方を書いていきますよ。

業種を絞るな!

 僕は鉄道が大好きだったということもあり、最初はインフラ・運輸関係を中心に受けてたんですよ。というか、他の業種はあまり受けてなかった。やっぱり興味のない仕事なんてやりたくないじゃないですか。……そんなふうに考えていた時期が僕にもありました。でもね、それ、失敗です。
 業種を絞るってことは、それだけ可能性を減らすってことですよ。あ、可能性ってのは「将来の輝かしい可能性」とかそんな意識の高いものではなく、もっと現実的な、「内定取れる可能性」ね。やっぱりね、就活は戦争ですよ。で、戦争は数ですよ。数撃たなきゃ下手な鉄砲は当たらないんですよ。就活って、思っている以上に祈られます。みんな笑って「お祈りメールwww」とか言ってますが、マジで毎日のように来ます。たまに「すぐに決まった」とか言ってる人もいますが、そりゃよっぽど運が良かっただけです。あるいはよっぽど能力が優れていただけです。そういう「上」を見ちゃいけません。僕らは上の人間じゃないんだから、ちゃんとがんばりましょう。リクナビから来たメールによると、昨年度の3月時点での平均エントリー数は39.2社だそうです。プレエントリーは多分100社くらいいってるんじゃないでしょうか。周りが50個も100個も弾薬を持ってるのに自分だけ10個程度では、これはもう最初から戦いになりません。では弾薬を増やすにはどうすればいいのか。絞った業種内でエントリーを増やすのはなかなか難しく、得策ではありません。だからこそ業種の幅を広げるのです。
 興味がない業種でもそのうち興味がわいてくるかもしれません。意識を高く志とアツい想いを持って、などと言うつもりはないけど、せめて人並みにはがんばりましょう。

大好きな企業は受けるな!

 これはちょっと意外かもしれませんね。あまり誰も言っていないことだと思うし、そもそもさっき「絞らずいっぱい受けろ」って言ってたばかりなのに今度は「絞れ」か、と思うかもしれません。でも、ちゃんと理由があるんですよ。
 あれは忘れもしない4月……えーと、4月……あ、スケジュール帳によれば4月6日ですね。忘れもしない4月6日、僕はとある関西私鉄の面接に行っていました。先ほども僕は鉄道が好きと言っていましたが、その会社は中でも割と好きな会社で、ここに入れたらさぞや幸せだろうなあと思いながら梅田にある本社ビルに入っていきました。面接官の方もなかなかにフレンドリー。ちなみに面接ではまず自己紹介をしろと言われるのが通例です。会社にもよりますが、自己紹介の時間は時間指定がある場合だいたい1分から3分。今回は時間指定も特にされなかったので、1分半から2分程度で手早く済ませました。すると悲劇が起こります。「君さあ、最初に1分で自己紹介って言ったのになんで2分もしゃべってるの?」……あれー。お前そんなこと一言も言ってなかっただろーおいー。それをさかいに面接官の姿勢は一変。すごくおざなりな態度で面接が進み、翌日には案の定お祈りメールが。このように、理不尽きわまりない理由で落とされることも就活ではままあります。そんな落とされ方をした場合、その会社へのイメージは暴落必至。僕は二度とあんな会社使うかと心に決めたのでした。ちなみにその会社の名誉のために社名は伏せますが、新京阪鉄道の路線は京阪に返すべきだと思います。
 好きな会社のイメージ暴落は自分にとってもマイナス。好きなものが嫌いになるというのはなかなかつらい。特にインフラなどだと「使いたくないのに使わざるを得ない」みたいな状況も。だからこそ、好きな会社や頻繁に使う会社は最初から受けないという自衛策もお薦めなのです。

説明会をサボるな!

 よく就活生の間で「合同説明会なんて出るだけ時間の無駄」って話が上がりますよね。僕もそれを信じて合同説明会には一度も出なかったんですよ。でもね、それ失敗でした。出た方がいいと思いますマジで。
 理由は単純。「いろんな業種や会社を知ることができる」から。まあそんなことはさんざん言われてるし、こんな場末のブログに来るような意識の低いブラザーは「僕は既にいろんな業種や会社を知ってるから、やっぱり出る必要ないな」って根拠のない自信で説明会をサボろうとしますよね。でもね、案外自分で思っている以上に社会のことって知らないものなんですよ。例えば新聞の株価一覧を開いて、東証二部や大証一部の欄から適当な会社を選んで、その会社の業種と具体的な事業内容、製品名を言えますか? もちろん皆さん「東証一部上場企業でもないのに……」と思うでしょうが、こんな箸にも棒にもかからないブログに来るような志の低いブラザーが東証一部に上場するような一流企業に就職できるとでも思ってるんですか? アホですか? は、「一流大学を出てるから俺は大丈夫だ」ですって? あのね、ぶっちゃけ旧帝大の法学部なのに7月まで就活つづけて結局中小企業の内定しか出なかったバカがここにいるんですけど?
 就活では、学歴なんて思っている以上に役に立ちません。自分の能力や知識も、思っている以上にありません。だからこそ一番最初の情報収集が明暗を分けるんです。周りの甘い話なんかに騙されず、合同説明会もちゃんと出ましょう。

説明会でボーッとするな!

 説明会って怖い場所なんですよ。ものすごい意識の高い人ってのが何人かいて、社員の言ってることとかにウンウン頷きながらずっとメモ取り続けてるの。目も輝いてるしマジやばい。でもね、それにどん引きしながら何もしないでいたら失敗しました。
 説明会のメリットは、さっき挙げた「いろんな業種や会社を知ることができる」以外にもう一つあって、それは「志望動機をでっち上げる材料が手に入る」って点。意識の低い読者諸兄のこと、何十社もエントリーしてると、正直「こんな会社別に受けたいわけでもないのに、何で志望動機なんて書かなきゃいけないんだよ! 金欲しさに決まってんだろうが!」と思うことがあると思います。そんなときに役立つのが説明会で聞いた情報なんですよ。例えば説明会で事業内容を詳しく知れば「貴社の○○事業、中でも××な視点から△△に取り組んでいることに感銘を受け」とでもでっち上げられるし、説明会の社員が印象に残ったなら「貴社の○○様の熱意ある姿勢に共感と感動を覚え」とでもぶち上げられます。そういう材料が手に入るのが説明会なんですよ。だから出ましょう。出てちゃんとメモをとりましょう。え? 「事業内容なんてネットで分かるから、説明会にわざわざ出向くのはコスパが悪い」? あのな、確かに公式サイトやWikipedia、テレコンなんかで会社情報は分かるよ。でもな、やるのか? ちゃんとやれるのか? エントリーした企業を一社一社検索して企業情報のページの文字を読みまくるの、試験勉強並みに面倒臭いぞ。
 大学の授業に出ずに「教科書読めば何とかなる」とか言って爆死した経験はありませんか? 読むよりも聞く方が圧倒的に楽なんです。だから聞くだけでOKな説明会の方が圧倒的にコスパはいい。ちゃんと出てメモをとりましょう。

楽観的になるな!

 「ほらぁー、僕ってぇー、なんだかんだ言って結構優秀じゃないですかぁー。サークルでは代表だしぃー、バイトでもチーフだしぃー、人望も能力もあるしぃー、就活だってなんとかなりますよぉー」→失敗。
 まあね、確かにあなたは有能な人間なのかもしれません。こんなゴミ溜めみたいなブログに来るような人といえばうだつの上がらないダメ人間と相場が決まっているものですが、物事には例外がありますもんね。いいですよ、百歩譲ってあなたが有能な人間だとしましょう。でもね、有能ってだけじゃ内定は貰えませんよ。有能であることをちゃんとアピールしないと。就活はプル型ではありません。完全にプッシュ型の世界です。何もしなければ何も起こらないのです。だから自己アピールとかはしっかりと準備しておくこと。それに「SPIや面接なんてなんとかなるでしょー」という考えもまずい。どちらもある程度の対策はしないと爆死します。むしろしました。だから、せめて対策本をそれぞれ1冊ずつくらいは購入して読んでおきましょう。対策をしているというだけで安心感や自信が生まれるし、対策は少しでいいからやっておいた方がいい。
 厳しい時代の中で、巷では「なんくるないさーの精神」がもてはやされていますが、こと就活においては「なんとかなるかー」は禁物。必要最低限の備えはしておかないと痛い目を見ますよ。

悲観的になるな!

 ニュースを見ていると、毎日のように「過去最低の内定率」だの「冷え込む労働市場」だのと気分が暗くなる言葉ばかりが聞こえてきます。ああ、これじゃあ非コミュで能力もない僕なんかが就職できるわけないや。あはははは、そらきれい。……とか思ったら失敗しますマジでやめて!
 就活で、というか普段からなんだけど一番やっちゃいけないのが「自分は非コミュだ……」「自分は無能だ……」等とネガティブなレッテルを自分自身に貼り付けること。特に「自分は非コミュ」はジョークのつもりでも言っちゃダメ。最初は本心じゃなくても、言い続けてるうちに刷り込みみたいなものが起こって、だんだん本当に自分が非コミュに思えてきます。で、自分が非コミュに思えたが最後、他人とのコミュニケーションを恐れるあまり本当の非コミュになってしまうのです! 就活なんてコミュニケーション能力の勝負なんですから、それがないのは致命的ですよ。冗談なら絶対に口に出さない。冗談でなく本気でコミュニケーション能力がないと思っているのなら、勇気を出して知らない人に道を聞いてみるとかで、少しずつコミュニケーションの練習していきましょう。とにかく「自分は非コミュ」って思い込みは本当に厄介なので、マジで何とかした方がいいです。
 志の高い人がよく「セルフトーク! プラスの言葉を言い続けていれば自分自身のメンタルがプラスに傾く!」とか言ってますよね。あれの真偽はさておき、少なくともその逆は実際に起こります。ソースは僕。だから自分にマイナスな言葉は、冗談でも使ったり思ったりしないようにしましょう。

まとめと、書ききれなかったこととか

 とまあ、こんな感じで「これをやると失敗する」事項を、自分の身を切り刻みながらつらつらとまとめてみました。書きながらいかに自分がダメダメか身につまされてすごくアレですね。まあ、皆さんはこの記事も読めたことですし、僕みたいにアレなことにはならないようにしましょう。まとめるなら「自分に都合のいい考えは捨てろ!」「自分に都合の悪い考えも捨てろ!」「精一杯マジメにやれ!」ですね。これじゃなんか僕がマジメにやってなかったみたいじゃないですかー。まあ否定はしませんけど。
 ついでに、上に書くには細かくて載せられなかったことなども書いておきます。

鼻先のにんじんを見つけよう

 就活は短くても3ヶ月、長いと1年以上というスパンでやるものなので、モチベーションを上げる何らかがないとやってられません。だからこそ、鼻先につけておくにんじんを用意しておきましょう。ちなみに僕は「説明会や面接に出たら、必ず会場近辺のお店でご飯を食べる」という方法でモチベーションを保っていました。ポイントは「チェーン店じゃないこと、行ったことのある店じゃないこと」。そうすれば毎回新しいお店が発掘できるというワクワクがありますからね。

自分自信のアピールは控えよう

 たいていの会社って、「チームワーク」をものすごく重視してます。まあそりゃそうですよね、組織なんだから。なので、自分の能力ばかりをアピールしてもあまり効果はないっぽかったです。それよりもチームワークがあるということを示せるようなアピールの方が効果的なので、そういうアピールポイントを普段から考えておきましょう。

先延ばしはやめよう

 就活中はもちろんだけど、就活開始時期も先延ばしはやめよう。確かに一般には就活の開始時期は秋って言われてるけど、夏にはインターンなんてものもある。インターンは何やらすごく有利なものらしいので、ぜひ出た方がいいと思う。あと、まだ就活の学年じゃなくても、就活で使えるようなエピソードや経験、経歴作りはできるから、早いうちからやっておこうね!

自分に適した仕事がないと思ったら読む本―落ちこぼれの就職・転職術 (幻冬舎新書)

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