ヘッドホンのケーブルを改造した

改造したのは僕じゃなくてeイヤホン梅田店なわけですが。

 HD800というヘッドホンがあります。ゼンハイザーというドイツの音響機器メーカーの作ったハイエンドモデル[1]現在は後継機のHD800Sが販売されています。あと、本当のハイエンドはHE-1とかいう大理石と真空管でできたアンプ付きの600万もするイカれたモデルなんですが、そういうあからさまな外れ値は除外しろって統計の授業で学びました。で、クラシック音楽を再生させれば本当に右に出るものは何一つないってくらいの名機です。僕がオーディオ沼でちゃぷちゃぷするようになった元凶でもあります。今の会社に勤めて2年目の夏ボーナスでエイヤッと買ってからというもの、ひたすらクラシックを聴きながら「音がいい……」と言い続ける日々でした。

 ただこのHD800、実はなかなかのくせ者で、ケーブルのゴム被覆がハチャメチャに弱いっぽいんですよね。買ってたったの数ヶ月ほどで被覆がボロボロ剥がれだします。メンディングテープで補強してみたはいいものの、補強していない部分が次から次へと剥がれ落ちていく始末。さすがに「僕の扱い方がよくなかったのかな……ごめんねHD800……」と謝りながら、ケーブルだけ買い直したんですよ。ゼンハイザーの純正品。ケーブルだけで4万します。後悔するには十分すぎる額ですね。もう二度と被覆が剥がれ落ちないよう、丁寧に扱おうと心に決めたんです。

 ま~~~~あ数ヶ月でボロボロ剥がれ落ちるよね!! さすがにおかしいでしょと思って調べてみたら、「被覆が弱すぎる」「数ヶ月でボロボロになる」などのamazonレビューがぽこじゃか出てくるんですよね。純正品だしレビューとか見なくていいでしょ、と思ったのがよくなかったですね。ともあれ、どうも被覆が剥がれるのは僕の扱い方というよりかは、製品自体の性質っぽいですね。どうやら日本の高温多湿な環境を想定していないらしい?

 とはいえ、さすがに被覆が剥がれるたびにケーブルを買い直すなどという富豪プレイもできないので、eイヤホンに相談してみたんですよ。イヤホンとヘッドホンのことなら一番頼りになるお店です。ケーブルの被覆がすぐ剥がれるので困ってるんですよ、いや悪いのは僕じゃなくてケーブルなんですよ、本当ですよ信じてください、ほらamazonレビューにもこんなに同じ悩みの人が! と言い訳がましく事情を説明すると、eイヤホンの店員さんが皆まで言うなとばかり「実はつい先日まったく同じ相談してきたお客さんがいて、その人のケーブル修理してるんですよ~」と。なんだろう、許された……って気持ちになったよね。

 店員さんともいろいろ話し合った結果、ゴム被覆の部分をメッシュ被覆にしてもらう改造手術をお願いしたのが去年の暮れ。メッシュ素材の手配に時間がかかるとのことで気長に待っていたところ、今日ようやく元気になったケーブルくんが届きました。ありがとうeイヤホン……。そんなわけで、今このブログはベートーベンとかいう人の曲を聴きながら書いています。音がいい……。

脚注

脚注
1 現在は後継機のHD800Sが販売されています。あと、本当のハイエンドはHE-1とかいう大理石と真空管でできたアンプ付きの600万もするイカれたモデルなんですが、そういうあからさまな外れ値は除外しろって統計の授業で学びました。

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