Twitterのアカウントが凍結された
経緯というかなんというか
大本をたどれば2008年の7月に@m_sobaというTwitterアカウントを作成して、しばらくはそこでワオワオやっていたんだけれども、だんだんフォロワーが増えていくにつれて窮屈になってきたので、2010年の8月に@n_sobaというサブアカウントを作った。それでも最初は@m_sobaをメインに使っていたと思うんだけど、だんだんバズの悪魔に取りつかれてしまい、そのうち@m_sobaはネタツイートだけするアカウント、その他日常ツイートやなれ合いなんかは全部@n_sobaで、という、当時のいわゆる「ネタクラスタ」にありがちなアカウント運用に移行していった。
ただ、毎日ネタを考え続けることの不健康さは想像に難くない。周囲のネタクラスタも続々と「こんな作業やってられっか」とばかりにメインアカウントの更新をやめ、サブアカウントに引きこもっていく。ご多分に漏れずぼくも2016年3月、限界が来て@m_sobaの更新をやめ、@n_sobaに引きこもることにした。Twilogによれば、その時点で@m_sobaのフォロワーは33,000人いたらしい。よく言うクリシェで「フォロワー数は自分に向けられている銃口の数」というものがあるが、33,000の銃口を突き付けられて毎日せっせとネタをこしらえることの苦痛といったらない。二度とあの頃には戻りたくないというのが素直な思いだ。
さて、そんなこんなで@m_sobaに比べればフォロワー数も10分の1以下の@n_sobaで、ぼくは本当のSNSを満喫していたはずだったのだが、2023年2月に事件が起きる。
なんで!?
正直まったく思い当たる節がない。アカウントがBANされるようなことを言った覚えもなければ、そもそも他人とTwitter上でケンカしたことすらここの所とんとない。にもかかわらずのBAN、それも一等罪状の重い永久BANである。そういえばちょっと前に「イーロン・マスクのTwitter買収で得をするのはトランピストだけ」とか「恣意的な運営のイーロンTwitterに金払うやつは馬鹿」とかツイートしてたな。まさかそれがイーロン・マスクの耳に入って……? それとも「ぼっち・ざ・ろっくにもいろんなカップリングがあるけど(自粛)だけはマジで地雷」とツイートしたのが、そのカップリング単推しだったイーロン・マスクにばれて……? と、まあそんなわけがない原因探りをしていたところ、どうやら原因はほかにあったらしい。
マシュマロというWebサービスは、こんなブログを見に来るくらいの人なら多分知っているだろうので極めてはしょった説明をすると、私書箱の一種だ。不特定多数からメッセージを募って、それに返信をしたりする。人のぬくもりに飢えていたぼくはこのマシュマロを使い、たまにメッセージが来たと思ったら届いたのは大喜利のお題で、人知れず舌打ちする、ということを繰り返していた。知らない人がいるかもしれないので念のため申し上げておくが、マシュマロは大喜利のお題を投稿するWebサービスではない。
このマシュマロ、黙っているだけではメッセージなど一通も来ないので、メッセージを募るツイートを定期的に自動投稿する機能が備わっている。ぼくもそれを使っていたのだが、どうもそれがよくなかったらしい。マシュマロが自動投稿するツイートはいずれも文面が全く同じで、それがbotによるSPAMツイートだと判定されたらしい。同じタイミングで@n_sobaだけでなくマシュマロを使っていた多くのアカウントがビシバシBANされていたらしい。
永久凍結されるとどうなる?
永久凍結されると、まずタイムラインが見れなくなる。完全に、というと語弊があるので補足すると、「おすすめ」タブ――いわゆる「無作為に並び替えたり、フォローしていない人のツイートを挿入したりしてごちゃごちゃに」なったタイムラインだけは見ることができる。ただし、それは凍結時点を最後に更新されなくなるため、凍結後に投稿されたツイートは出てこない。まさにアカウントが氷漬けになったといった状態だ。
当然ながら「凍結しました」とフォロワーに知らせることもできない。誰かがぼくのアカウントページを直接見に行って凍結に気づかない限り、ぼくのアカウントは人知れずひっそりと死ぬことになる。そして、通知タブやDMも見ることができなくなる。自分が誰をフォローしているかについては見ることができたが、アカウント誤BAN経験のある友人によればそれもじき見れなくなるとのことだったので、別のアカウントに移行させるため全員分をスクショしておいた。こういうのは初動が大事なんだ。
また、凍結中に唯一できるアクションとして、Twitter運営への異議申し立てというのがある。当然申し立てた。だが、異議申し立てをするには「Twitterルールに違反していると思わない場合はその理由を」書かなければならない。これは本当に意味が分からなくて、本来ならまずTwitter側が「Twitterルールに違反していると思う理由を」書くべきところだ。違反していない理由を述べよというのがどれだけ頭の悪い要求かくらい、その辺の5歳児でもすぐ分かる。道行く彼らに「交通違反していない理由を言え」と問えば、当然何と答えればいいかわからず泣き始めるはずだ。こうして不審者情報が生まれる。
とりあえず異議申し立てをしたところ、また一段と困ったことになった。Twitterから「メールアドレスが正しいか確認するため、まずはこのメールに返信しろ」とメールが来たのだ。目の前が真っ白になった。というのも、ぼくは@n_sobaのアカウントを作るにあたってGmailのエイリアスを使用していた。エイリアスとは、hogehoge@gmail.comが本来のアカウントだとして、hogehoge+fugafuga@gmail.comと+以降に任意の文字列を追加したアドレスでも送受信ができる、という機能だ。これを使えばひとつのGmailアカウントで複数のアドレスを使い分けることができる。ただ、これがTwitterの使用とうまくかみ合っていなかったらしい。以前、メールアドレスを自前のドメインのものに変更しようと処理したところ、上述のメールがTwitterから届き、何度返信しても届いていないと言われてしまい、アドレスを変更できなかった経緯がある。他のアカウントだとそんなことはなかったので、おそらくエイリアスを使ったアドレスでのみ起こる不具合なのだろう。
となると、そう。終わっている。異議申し立てをするにはメールへの返信が必要。しかしエイリアスアカウントでは返信が受け取られない。異議申し立てが受け取られなければアカウントはもう復活しない。詰んだのである。このことに気づいたぼくは、とりあえず寝た。明日も仕事だっての。それで翌日の仕事中にぼんやり対策を考えて、帰宅後に実行に移した。
「@m_sobaに戻っちゃえ!」
他に方法がなかったわけではなく、もう一つサブアカウント@l_sobaというのも持っていたので、そっちを使う方法もあった。というか最初はそうしようとした。ところがいざ@l_sobaを開いてみると、なんとそちらも凍結していた。このアカウントはもっぱらグランブルーファンタジーのTwitter連携用にのみ使っていたアカウントなので、同じくSPAMと判断されたのだろう。それに、フォロワーのうち@m_sobaと@n_sobaを両方フォローしてくれている人は多いが、@l_sobaをフォローしている人はほぼいない。というかグラブル専用アカウントにしたときにフォロワー全員ブロック&ブロック解除で消したので、マジで誰もフォローしていないのだ。さすがにその状態からやり直すのは嫌だよ~という思いもあり、@m_sobaを使うことにした。
@m_sobaはもともと2016年のクロージング後、しばらくしてから鍵付きアカウントにしている。アカウント閉鎖後もぼくのネタツイートをRTしてくれる人がいるのはうれしいのだが、ツイートした時期と今とでは倫理規範がアップデートにより異なってきている。当時から倫理的に問題のないツイートだけをするよう心掛けてはいたつもりだが、それでも今の目線でいえばアウトなものが含まれないとは言い切れない。そういったツイートが放置したアカウントを起点に広まり続けるというのは、さすがに責任を負いきれないため、鍵をかけてRTできないようにしたというのが事の顛末だ。
今回、アカウント以降によってその鍵を取り払わざるを得なくなった。正直、今でも炎上しないかなとドキドキしているが、今のところその兆候は見られない。もうみんな僕の過去のツイートには興味ないみたい。文法も古臭い昔のネタツイートよりも、最近流行りのバズツイートの方が面白いというのは衆目の一致するところだ。それにツイートの責任はどこまでさかのぼっても僕にしかないわけだし、万が一炎上したら丁寧に謝るだけのこと。
そんなわけで、事前にスクショしておいたフォロー一覧を片手に、ひとりずつURL欄にアカウント名を手入力してはフォローボタンをクリック、を繰り返して、ようやく全員分が終わろうかというタイミングになって、友人がMastodonで叫んだ。「@n_soba復活しとるやんけ!」
はぁ~~~~!?!?
なんだったの今までの作業は! でもフォロー・フォロワーがともに0の状態になっていたので、@m_sobaへの移行を進めることにした(この状態はのちに解消された)。
@m_sobaに戻ってから、多少いいねの数が増えた気がする。それもそのはず、全盛期から1万以上落としたとはいえ、@m_sobaには19,000ものフォロワーが残っているのだ。逆に言えば19,000人にいきなり下らない日常ツイートをお見せしてしまって申し訳ないな、という思いはある。でもぼっち・ざ・ろっくのファンアートRTやめられないんだわ。あと、フォロワーが10,000人以上いると、アカウントページを見に行っても「1.9万人」としか表示されないので、フォロワーの微増微減が気にならなくなり心の平穏が保たれるという思わぬ利点があったことも言い添えておこう。
とはいえこの19,000人のフォロワーは、そもそも@m_sobaのネタツイートを見るためにフォローしていたわけで、いきなり謎の人格が現れて日常ツイートをし始めるのは恐怖以外の何者でもないだろう。といってもこちらも@m_sobaでかつてのようなネタツイートをやる気はない。たまにはしちゃうかもしれないけど、基本的には「@n_sobaの機能を移行する」ためのアカウント変更だ。この問題は結構逡巡したが、最終的に「うるせえこれはぼくのアカウントだ! ぼくが使いたいように使う!」という方向性で行くことにした。それでフォロワーが減るならそれでいい。実際100人以上ゴリッと減った。わはは。
たまに@n_sobaに戻る気はないのかと聞かれることがあるが、たぶんないだろう。上述のとおり@n_sobaはメールアドレスという爆弾を抱えているので、今回のような不測の事態に対応できない。フォロワーがいっぱいいるのは不気味でもあるが、まあ楽しいものでもあるので、こういうものとして新たなTwitterライフを楽しもうと思う。
最後に、凍結はわずか1日足らずのできごとだったが、その間情報収集の手段、息継ぎの手段としてMastodonがあったことは本当に幸いだった。普段水道水のように使っているSNSが突然使えなくなったときに、問題なく過ごせるフリーハンドがあるというのは本当に心強い。Mastodonの大切さを改めて思い知らされた一件だった。せーのっ、Mastodon最高! Twitterなんか今すぐやめろ!