2025年の回顧と展望
はじめに
今年はいっぱいブログを書くぞ、と決意した2025年だったが、実際にはなかなか書くに至らず3月になってしまい、それであれば四半期ごとにでも近況報告記事を書くぞ、と考えていたのだが、叶わぬまま6月になってしまい、だったら半期ごとの近況報告を書くぞ、と決意を新たにし、結局一切の記事を更新しないまま今日に至った。去年までであれば、手書き日記が近況報告の役割を果たしてもいるので、無理にブログにまとめる必要もないと強弁できなくもないだろうが、1週間に1回くらいしか書かなくなってしまった今年に関しては本当に言い訳ができない。このまま1年本当に書かないまま年を越し、怠惰の烙印を押されてしまうのは避けたいところだったので、1年の振り返りという形でようやく筆を執ることにした。なお、怠惰の烙印は2月くらいの時点で既に押されている。
2025年1月~3月
1月4日。転居して最初の正月だったので、恋人と市内の大きめの神社で初詣をした。筆者は高校受験時に北野天満宮で祈祷をしてもらって無事第一志望に落ち、大学受験時に友人と県内で一番有名な神社にお参りに行って無事全落ちし、一浪での再受験では特にお祈りとかをせずに挑んだところ余裕で合格してからというもの、神社というものを一切信用しなくなっていて、初詣も常に延暦寺に行っていた。ただ、このルールに無理に恋人を巻き込むのもよくないなと思ったので、十年以上ぶりに神社の境内に足を踏み入れることにした。デタントである。お参りした結果、今年特に悪いことが起きるということもなかったので、神との歴史的和解が果たされることとなった。
1月11日。恋人と市役所に行き、婚姻届を提出した。1月11日は交際の開始日でもあり、その日を結婚記念日にしたいという妻の希望もあって、バタバタしながらも土曜日の市役所に駆け込むことにした。休日の市役所はがらんとしていて、照明もほぼ落とされた廃屋のような雰囲気だったが、筆者以外にも婚姻モクらしきペアが数組待合スペースに座っていて、「いるんだね~」となった。提出後は二人で梅田に遊びに行き、寿司屋で夕食をとった。この寿司屋は、二人が初めて食事した際に利用した店で、値段の割りに味がいいうえメモリアルであるということもあって、毎年1月11日やお互いの誕生日など、記念日のたびに利用している。今回、結婚記念日ということで事前に店に連絡し、最初に来店したときとまったく同じ席で利用できないかと伝えたところ、店側は快く応じてくれた。ありがたいことだ。あまり記憶にはないが、カメラロールを確認したところ帰りにはクレープも食べていたらしい。幸せな一日だった。
1月14日から数日間。MastodonやTwitterで結婚報告をしたところ、ウィッシュリストから大量にお祝いの品が届いた。送ってくださった各位には厚くお礼申し上げたい。贈られた品々は今もありがたく活用している。特に食器用洗剤と柔軟剤は極めて潤沢な在庫となって、我が家の家計を大いに助からしめている。奇しくも1月14日には分散型動画共有SNS(Mastodonみたいな仕組みで動くYouTubeみたいなWebサービス)PeerTubeのインスタンス「むびびどん」を立ち上げたところだったので、さっそくギフト包装にくるまる妻の動画を共有した。
1月22日。職場から帰宅しようとiPhoneをポケットに入れようとしたところ、手からiPhoneが滑り落ち、運悪く尖った小石のうえに落下したために画面がバキバキに割れてしまった。これまで何度も落としたことはありつつも、ガラスフィルムを貼っていたため無事だったのだが、今回は落ちた場所が悪くガラスフィルムがひびだらけになり、それどころかフィルムを貫通して本体液晶にまでひびを入れていた。もはや指を傷つけるだけの障壁となったガラスフィルムを剥がし、電源を入れてみると、表示の一部分が欠損してしまっている。万事休す、Appleのサポートカウンターに連絡したところ、1万円強支払うだけで同型の新品と交換してくれるという、理不尽にメリットが大きすぎるサービスを提案してくれた。これがAppleではなくもう少しマイナーな会社だったら詐欺を疑っていたところだ。入っていてよかったApple Care+。
1月27日。前日に新品のiPhoneが届いたが、アラームを設定し忘れていたためド派手に寝坊し、会社に遅刻した。
2月16日。数日前にアウトレットで購入した食器棚が家に届いた。食器棚のスペックについては前回の記事が詳しい。食器棚が家に来たので歓迎会を開かなくてはということで、宅配ピザを注文して妻とむしゃむしゃ食べていたところ、その投稿を見た友人から「いや食器使えよ」と当然すぎる指摘を受けた。
2月18日。前日からあった異常な呼吸困難感が夕食後にかなり悪化したため、さすがにやばいと感じてオンライン診療を試してみたところ、今すぐ救急外来に行けとの診断を受けた。タクシーを呼ぶにも家から出るのもつらいレベルだったため、あえなく救急車の力を借りることになってしまった。病院ではありとあらゆる検査を寝ながら受けたが、最終的には「原因よく分からないので様子を見ましょう」という結論に至った。原因不明なのが逆に怖かったが、その後一週間以上を書けて少しずつ症状は落ち着いた。何だったんだろうか……。
3月20日。筆者と妻それぞれの両親揃っての食事会を、隣町の寿司屋にて執り行った。終始緊張で吐きそうだったが、どうにか和やかな雰囲気のまま終わらせることができた。筆者はウニが何よりの好物で、妻はウニが苦手なため、コースで供されたウニ軍艦を妻がくれたのだが、それを見た母が自分も苦手だからとウニ軍艦をよこしてきて、ひたすらウニ軍艦をむさぼるクソバカになってしまった。恥の多い人生に新たな1ページ♡
2025年4月~6月
4月2日。4月から新しい部署に異動になった。新しい部署というと語弊があって、もともといたシステム系の部署だ。自分に向いている仕事内容であり、かつ筆者がいない数年の間も変わっていないところもあれば、大きく変わってしまっていて勉強し直さなければならないところもあって、やりがいがあるというものだ。それまでの4年間は本当につまらない部署[1]病気休職から復職したタイミングでの異動だったので、負担の少ない場所という意味で配属されたのだと思うが、誰にでもできるような仕事を誰にでもできるような量だけやらされるのは、逆に苦痛で仕方がなかった。で世を拗ねていたのだが、ようやく自分の能力を発揮できる仕事に戻れたという嬉しさもあり、気合いを入れるために高いキーボードを購入した。自宅でも愛用しているREALFORCEを職場用にも買い増した形だ。これについてはもともと自宅で使用していたということもあって、買ってよかったものリストには入れていないものの、仕事のやる気はしっかり上がっている。
4月6日。先述のとおり日付ドリブンの入籍をしたため、その時点で結婚指輪まで作れていなかった。妻の転職も上手くいき、ようやくお互いに生活が落ち着いてきたこともあり、二人で大阪まで指輪のオーダーに行ってきた。指輪の諸元については(あんまり指輪に諸元とかいうオタクの言葉を使うな)前回の記事に記載したが、いい指輪にできたと思う。帰りにキデイランドに寄り、妻はトッテムという好きなキャラのぬいぐるみを、筆者はたまたま目について気に入った生牡蠣のぬいぐるみ(は?)を買った。スクイーズぬいぐるみということらしく、絶対にノロウイルスにはかからないんだろうなと信頼できるレベルの鮮度を思わせるモチモチさで、以来手持ち無沙汰なときには生牡蠣を握って遊んでいる。
5月4日。妻の祖母の卒寿を祝いに、福井まで行ってきた。これまで音には聞いていたが実際に食べたことのなかった福井名物、「ヨーロッパ軒のソースカツ丼」と「へしこ」の実績を同時に解除した。正直に言うと、ソースカツ丼のことをそれまであまり肯定的にまなざしていなかったのだが、実際に食べてみるとこれはこれで素直においしい。リピートもやぶさかでない味だった。へしこもどこかチーズのような芳香が好みで、思わず帰りに瓶詰めを買ってしまった。
5月24日。4月にオーダーした結婚指輪が完成したので、二人で受け取りに行ってきた。これも記念ということで、いつもの寿司屋で夕食をとった。指輪はきらきらと輝いていてとてもきれいだ。
5月30日。自宅PCのブートSSDが突然死した。どうやらSamsung製SSDの一部モデルに報告されていた、書き込み時に異常な挙動をするせいですぐにTBW[2]総書込バイト数、言うなればSSDの寿命のような指標。SSDはその仕組み上、チップ上の同じ場所に何度も書き込みを繰り返すとチップが劣化し、データを保持できなくなってしまう。そのため、書き込みできる回数に上限を設け、それを越えると書き込みを一切受け付けなくなる仕組みが搭載されている。この書き込み回数上限がTBWである。に達してしまうという不具合によるものらしい。連日の残業でヘトヘトになりながらようやく週末を迎え、やっと自分の好きなことができる、と思いながらPCを起動しようとしたら、何度やってもブートエラーで立ち上げに失敗したときは本当に心が砂になるかと思った。調べたところ、Samsungによる交換対応も可能らしいが、どうせデータは消えるし戻ってくるまでの間PCが使えなくなるわけだし何よりもうSamsung製品使いたくないな、となったので、何も言わず翌日Samsung以外のSSDを購入するという、日本人消費者らしい陰湿な対応をとった。結局復旧作業で土日はまるまる潰れてしまった。Samsungは筆者の中の絶対許さない企業リストの中で燦然と輝き続けることだろう。激務後の週末をすべてつぶした罪は重い。
6月8日。大学時代のサークルの先輩夫婦、後輩と筆者夫婦とでお茶をした。もともと妻のことを知っていた友人数人を除けば、筆者の友人知人に妻を紹介するのは初めてのことだった。妻は夫の友人に紹介されるというシチュエーションに憧れを抱いていたらしく、ずいぶんと喜んでいた。
6月21日。筆者の誕生日だった。妻が山のようなローストビーフ、サーモンマリネ、カプレーゼ、チキンバーという筆者の大好物を取りそろえてお祝いをしてくれた。しかもデザートに筆者のオールタイムベストフルーツであるところのスイカまで出てきて、「ワイは……死ぬんか……?」という気持ちにさえなった。本当に感謝しかない。
6月27日から6月29日。新婚旅行らしきものに行ってきた。筆者も妻も新婚旅行というものについてそんなに関心が強くなく、まあでもどこか行くくらいはしたいよね、くらいの温度感だったのだが、6月中旬に改めて社内規定を確認したところ、婚姻後1年まで取得可能だと思っていた結婚休暇が、実は結婚後半年以内でないと取得できないことが発覚した。コロナ収束後くらいにしれっと短縮されたらしい。婚姻が1月11日なので、7月上旬までに取得しないと休暇の権利は消滅してしまう。部署のメンバーに平謝りしながら大急ぎで申請したのだが、当の係長も課長も「え!? 1年じゃないの!?」と驚いていた。とはいえそんな急造で大がかりな旅行なんて難しいので、妻といろいろ検討した結果名古屋と長島に行くことにした。大須で食べ歩きを楽しんだり、ナガシマスパーランドで絶叫マシンに乗りまくったり、併設のアウトレットモールで爆買いしたりした。もっと豪華な旅行にしてあげたかったなと忸怩たる念もあったが、妻は心から楽しんでくれていたようで、救われた気持ちだった。
2025年7月~9月
7月11日。夫婦揃ってとにかく寿司が食べたいという機運になり、結婚半年記念日にかこつけて近所の回転寿司屋に行ってきた。値段の割にはかなりおいしく、最近の回転寿司は本当に侮れないと改めて思うに至った。特に鰯のおいしさには舌を巻くものがあり、下手な固定寿司よりもおいしいかもしれないとさえ感じた。
8月10日。妻と大阪フィルハーモニーの三大交響曲コンサートに行った。筆者は毎年行っているが、妻は今回が初めて。楽しんでくれたようで何よりだった。夕食に、フェスティバルホールに行くたびに寄っている立ち食い寿司屋で寿司を食べた。本当に寿司ばかり食べている夫婦である。
8月14日~8月16日。8月15日が妻の誕生日なので、百貨店に行ってケーキに高級シャインマスカットにマカロンに大学芋に奉天にと、妻の好物をしこたま買い込んで帰ってきた。家に帰って買ったものを見せると、妻はバカみたいな量のエサが出てきてドン引きする猫みたいな表情になっていた。16日にはいい感じのイタリアンレストランでディナーをした。妻の大好物の一つがグラタンなのだが、その店のグラタンは本当においしくて二人で目を輝かせていた。
9月7日。いつもは夕食は二人でYouTubeを見ながら食べ、食後の皿洗いは筆者が済ませることになっていたのだが、この日だけは筆者の見たいテレビ番組を見せてくれて、皿洗いも妻がやってくれたのでずっとテレビにかぶりついていた。見ていた番組は「サンテレビボックス席」。妻は梨まで切ってくれて、それをシャリシャリと頬張りながら迎えた21時10分。岩崎優が秋山翔吾に投じた4球目、外に逃げるスライダーは力なく打ち上がり、落下点で待機していた近本光司のグラブに収まった。阪神タイガース2年ぶり7度目、プロ野球史上最速のリーグ優勝の瞬間だった。
9月20日。同居してからはあまりできていなかったデートを久しぶりにやった。妻とどこかに出かけるときは当然ながらいつも一緒に家を出ていたが、同居する前はそうじゃなかったよねということで、二人別々に家を出て梅田で待ち合わせすることにした。懐かしくも新鮮で楽しかった。本屋に寄ったり百貨店に行ったりして、妻にジェラートピケのパジャマを買ったりなどをした。
9月27日。妻の友人が入院しており、筆者も面識と恩義のある方だったので二人でお見舞いに行ってきた。帰りに買い物がてらEggs’n Thingsで夕食をとった。ステーキとガーリックシュリンプとオムレツとトーストの乗ったバカのお子様ランチ、本当に好きすぎて行く度に注文してしまう。おいしかった。
2025年10月~12月
10月19日。うめだ阪急で開催されていたイギリス展に妻と二人で行ってきた。フィッシュアンドチップスが埒外のおいしさで感動した。妻も筆者も非日常の空間で気が大きくなってしまい、ずいぶんと散財をしてしまった。
11月2日。大阪市立美術館の特別展「天空のアトラス イタリア館の至宝」に行った。アトラス像はなかなかの迫力で、また真後ろから見ると壺が頭から抜けなくなった人みたいに見えるのもよかった。観覧後、Twitterを見るとフォロワーがイタリア旅行の写真をアップロードしていた。筆者がイタリア展を見ている間にフォロワーはガチイタリアに行っている構図に少なからずウケてしまった。その後は近所の喫茶店でスコーンと紅茶を心ゆくまで楽しみ、梅田に戻って例の寿司屋で夕食をとった。11月2日は同居を始めた記念日である。記念日というのは多ければ多いほどいい。その分寿司が食べられるので。
11月23日。公式のもの、小売店のもの合わせて10回以上の抽選にずっと落ち続け、最後の応募者全員サービスみたいな抽選でようやく購入権を得たNintendo Switch2が家に届いた。筆者は本当に一切記憶がないのだが、開封時の動画を妻が撮っていたようで、その動画がiPhoneに残っている。アメリカのキッズのようなテンションで段ボールを開け、「ワーオ! マミー! ダディー! イッツプレイステーション5!」と叫びながらSwitch2の箱を取り出す筆者の姿が克明に映し出されていた。でぃ、ディープフェイク……!
12月10日から12月13日。12月10日に妻のPCを注文し、12月13日には筆者のMacBook Proを注文した。購入の経緯については前回の記事に記している。MacBook Proは同人活動をしていた時期にも使用していて、久しぶりに触れる快適な操作感に、懐かしさと安らぎを覚えて笑みがこぼれた。
12月20日。百貨店で妻の好物のスモークサーモンとシャインマスカット、筆者の好物であるチーズとハモンセラーノを買い込み、クリスマスパーティーを断行した。レストランで食べるディナーもよいが、自宅で楽しむパーティーも乙なものだ。去年は筆者の好みに合わせたチョコレートケーキを妻が選んでくれたので、今年は妻の好みに合わせてベリー系のムースケーキにしたのだが、妻以上に筆者の好みにはまってしまった。今まであまり食べたことがなかったが、こんなにおいしいケーキがあるとは。人生は勉強の連続だ。
12月28日。妻と中之島美術館に行き、「新時代のヴィーナス! アールデコ100年展」を見た。もともとは「拡大するシュルレアリスム 視覚芸術から広告、ファッション、インテリアへ」も見るつもりだったんだけど、予想の倍以上展示が充実していて、かつ本当に面白かったので、この展示だけで閉館時間になってしまった。ミスタンゲットの一連の展示なんか、本当にすごすぎて気が狂うかと思った。気がついたら図録を購入してしまっていた。
12月31日。この記事を書いている時点ではまだ未来の話だが、びわ湖ホールで妻とジルヴェスターコンサートを楽しむ予定だ。昨年の12月31日は妻の生誕10000日記念の日であり、その日に合わせてプロポーズを行った。なので12月31日も立派な夫婦の記念日である。ただ、結婚記念日とあまりに近いということや、寿司屋に行くためには一日梅田近辺での行動を余儀なくされてしまうという点もあって、12月31日は寿司屋ルールの対象外とする協定を妻と結んでいる。筆者の両親に挨拶もしておきたいとのことなので、コンサート後に実家に寄り、そこで夕食をとることにする予定だ。両親に31日の夕食は何の予定か聞いたところ、寿司をとるとのことだった。結局寿司なんかい。
2026年
2026年も夫婦仲良く、いろんなことを楽しみながら、折に触れて寿司を食べる生活をしていきたい。また、バカみたいに長い記事になってしまったので、来年こそはこまめにブログを更新していきたい。
脚注